はんぶんくらいとうめいなまいにち

もうすこしだけ、わかりやすく、

2024-01-01から1年間の記事一覧

あの公園 ②

通勤時間。と、同じように、文通する距離感。というのが、ちょうどいいなぁと思う。ときどき物足りなくなってしまうくらいが、愛おしさをますます強くする。空想と現実のあわいにあるわたしたちの生活について手紙や電話でおしゃべりする。ネイルポリッシュ…

ぐるぐるまわる

すこし喉が痛いのと、夕方頭が痛いので帰宅後すぐに眠った。浅い夢のなかで、はじめて水車や仏像が出てきてふしぎな気持ちになった。化粧を落とすために気合で起き上がって入浴。回復の記録という日記本をぱらぱらとめくったり、花粉で目がかゆいので目薬を…

植物のような呼吸で

世界が灰色がかって見える。天気のせいもあるかもしれないけれど、バスの中で観た映画がゆっくりしっとり進む、というか、曖昧で進んでいるのかいないのかわからない速度だったから、そう思ったのかもしれない。通学路を歩きながら、ぺかーっとひかるチュー…

にんげんおやすみ宣言

SNSで生理が重い女を彼女にしない方が良いって投稿を目にした。確かに、と俯瞰しつつ内心ちゃんと傷ついてる。映画 生きてるだけで愛のラストシーン。寧子の『いいなあツナキ、私と別れられて』という台詞を思い出してちょっとだけ泣いた。ニキビができたと…

奥行きのある氷を噛む

surgery。霧のような雨は前髪を濡らす。ごめんなさいって言われてないけどもういいよ。責任はふわふわと宙に浮いている。墨汁の匂いに気を引き締めて、一画ずつ。捨てる捨てる捨てる。チューリップの花びらのあいだに糸を張っておうちにしよう。わたしの単純…

いつも傘がうまくさせない

みずたまりをよけているつもりでも、いつも靴下がぬれてしまう。傘を忘れたひとに「入ります?」と声をかけて、遠慮される。気まずいのでイヤホンからラジオを流してみる。life is struggle. わたしのなかに流れている時間と誰かのそれが重なるとき、第三者…

life is beautiful

除光液って字面だけ見るとすこしかなしいね。勢いだけで不動産屋さんに電話した。目当ての部屋を伝えると、前に住まわれていた方が亡くなっているので別のお部屋をご案内しますねと言われた。あの、ゆうれいっていると思いますか?と聞きたくなるのを堪えて…

ぬるいめまい

明るいじかんには読みかけの本を持ち込むのが好きだし、遅いじかんには電話を掛けるのが好き。どちらもきちんと終わりがくるので安心。それから日記を書くまでがひとつの儀式みたいなもの。クレンジングをたっぷりと含ませたコットンで目元を撫でながらふと…